玉川上水&分水網遺構100選ウォーク
2024.06.13

千川上水(1)

第13回は、千川上水の第1回です。千川上水を、玉川上水本流との分岐の境橋から、清流復活事業区間の約半分の関前橋の先まで歩き、そこから、東伏見稲荷~下野谷遺跡~武蔵関公園を巡って西武新宿線の東伏見駅まで歩きました。 今回のルートです。

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千川上水は、1696年(元禄9年)に将軍徳川綱吉により開削が命じられました。公の目的は、小石川御殿(綱吉の別荘)、湯島聖堂(幕府学問所)、上野寛永寺(徳川家菩提寺)、浅草寺(幕府祈願所)等への給水でしたが、綱吉の寵臣であった柳沢吉保の下屋敷の六義園内の池にも大量に引水されたとあります。
名前の由来は、分水口の近くが当時の仙川村で、そこを通したからということです。
その後、流域の農業用水としても利用されるようになりました。 明治になって、王子にあるいくつかの工場の工業用水としても使用されるようになりましたが、1971年(昭和46年)には、給水をやめ、上水としての使命が終わりました。
現在流れているのは、東京都の清流復活事業により、1989年(平成元年)に開渠部約5kmが下水処理水の活用により復活したものです。
千川上水遊歩道入口に設置されている説明板に清流復活の上水のマップがありました。ご覧ください

参考資料
 【千川上水(ウィキペディア)

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千川上水取水口(境水衛所跡)

玉川上水の境水衛所跡のところに、現在の千川上水取水口があります。
以前の分水口は、境橋の少し上流側にありました。遺構が残っていますが、この季節は草が生い茂り見えません。
第4回ウォークの時のレポートに写真がありますので、ご覧ください

清流復活の碑【100選】

取水口で分岐した千川上水は、五日市街道を暗渠でくぐると、開渠になり、五日市街道の上下線の間を武蔵野大学前まで流れて行きます。
開渠が現れる少し手前に、清流復活の碑があります。
周りがササ(タケ?)に覆われてしまっていて、下の部分が隠れてしまっていました。 ネットで調べたら「トウオカメザサ」と出てきました。

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しばらく、千川上水沿いの遊歩道を歩きます。


アジサイが咲いていました。

文字庚申塔

武蔵野大学正門の少し手前の歩道の脇に文字庚申塔があります。
天明4年(1784)に当時の上保谷新田の入口に建立された、庚申塔です。 前年の天明3年に浅間山の大噴火があり、飢饉が始まった年です。村の入口から飢饉が侵入しないようにとの村人の強い願いが込められた庚申塔だと考えられます。
説明板がありました。

石橋供養塔と庚申塔

武蔵野大の交差点を渡ると石橋供養塔と庚申塔があります。
この場所は、千川上水と五日市街道が交差する場所で、古くから橋が架けられていましたが、天保12年(1841)に石橋に架け替えられたのを記念して石橋供養塔が建てられたとあります。
説明板がありました。

千川上水遊歩道【100選】

千川上水遊歩道に入ります。

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千川上水遊歩道を歩きます。

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関前橋を越えました。今回は、ここで千川上水から離れ、東伏見に向かいました。

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千川上水から離れた路地に色々な花が咲いていました。

ギンバイカが咲いていました。

イヌホオズキです。


巨大な柱サボテンに圧倒されました。よく見ると、上の方に花が咲いていました。

東伏見稲荷神社

東伏見稲荷神社に着きました。6月30日の大祓神事に向けて、茅の輪ができていました。

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東伏見稲荷神社の鳥居の前から石神井川に沿って歩きます。弥生橋から眺めた石神井川です。ここから南側の高台に登りました。

下野谷遺跡

下野谷遺跡に着きました。
今から5,000から4,000年前の縄文中期に石神井川流域の拠点となるような大規模な集落が約1,000年間にわたり存在した跡だそうです。 石神井川の南側の高台に浅い谷を挟んで東西に集落があり、現在は、西側だけが、国史跡として、大変良く整備されています。
現地の説明板の記述です。当時の様子を想像した鳥観図もありました。
ここで昼食としました。

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石神井川に下りて、下流に向かって歩きます。

コサギが水の中を歩いていました。水の中で足をぶるぶる振るわせて歩く姿は滑稽でした。小魚をびっくりさせて捕まえようとしているのでしょう。

武蔵関公園

武蔵関公園に着きました。富士見池という細長い池があり、池を1周するように遊歩道が整備されています。現在は、練馬区の公園になっていて、隣接して流れる石神井川が増水した時に水を流し込む調節池の機能を持っています。
池の入口に由来を示した説明板がありました。

カイツブリが泳いでいました。

参考資料
 【武蔵関公園(ウィキペディア)
 【練馬区立武蔵関公園(練馬区のホームページ)
 【富士見池調節池(東京都建設局)

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ここから東伏見駅まで歩いて、終了です。

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