作成 2018.07.17
国分寺市重要史跡 恋ヶ窪村分水 竣工
西国分寺駅北口を出て、府中街道を渡り、東福寺の前を北に向かったところの熊野神社の北側に恋ヶ窪村分水の遺構があります。国分寺市の重要史跡に指定され、公園化の整備が進められてきましたが、このほど竣工したようです。
熊野神社側入り口には説明の案内版があります。
遺構は、約100mの掘割で、掘割の上部の幅6~9m、深さ5.2~5.5mという、用水路としては他に類を見ないものです。1657(明暦3)年幕府から許可され構築されたものです。
下の写真は北側から見たもので、手前を西武線が通っています。
一帯は恋ヶ窪用水路周辺緑地として市の保存緑地に指定されており、熊野神社側から遊歩道があり、緑を楽しみながら、300年以上の歴史ある用水の姿をまじかに見ることができます。
この用水路の断面は玉川上水にも匹敵する規模です。昔「さんや谷」「恋ヶ窪谷」に挟まれた標高78mほどの丘を越えて、現在姿見の池のある恋ヶ窪村に水を流す必要があったから、この深さで掘割を作ったと考えられています。
かつて農民がこの地を掘った苦労を考えながら、腰をかがめて熊野神社側から水路跡を眺めると、はるか先に水路の入口が見え、この水路の規模の大きさが実感できます。
ぜひ、散歩がてら、じっくり水路を一回りしてみてください。